『侍戦隊シンケンジャー』簡易感想その5 ~恐怖! タイツ軍団襲来~
10月4日&11日配信分。
配信期間が長いからと油断して、視聴がちょっと遅れ気味。
●第十一幕「三巴大騒動」
明かされる「封印の文字」の存在と、先代シンケンレッドとドウコクの因縁……この辺りは、リアルタイムで楽しみたかったなあ。この時期は戦隊にあんまり興味なくなってたんですよねー……。
先々の展開を知っているのといないのとでは、このエピソードの楽しみ方は大きく変わってくる。
そんな中、新幹部・十臓が本格参戦。バトルジャンキー系キャラの登場とあって、今回の殺陣は本当に見ごたえがありました。
冒頭の二刀流必殺技からの、二刀を駆使して2体の怪人と同時に渡り合うクライマックスのアクション。シンケンレッドの格好よさがうなぎ上り。
そんな丈瑠も消耗していたのか、あるいは流ノ介とことはが倒れたからか。十臓との一騎打ちでは精彩を欠き、実質的に敗北。三つ巴の剣戟では丈瑠が若干優勢、という描かれ方をしていましたが、あのまま続けていたらどうなるかわからなかった模様。
しかし「シンケン」ジャーで逆刃刀のライバルキャラって、絶対わざとやってるよね。
●第十二幕「史上初超侍合体」
一人家を出る丈瑠、伏せる流ノ介とことは、「もし自分が殿様だったら」を想像する千明と茉子。殿様として家臣の命を預かるのがどういうことか、志葉の家系のみが封印の文字を使えるという設定を組み合わせることによって、巧く示してきました。
そして丈瑠も、家臣たちも、改めて互いに命を預かり、戦ってゆく覚悟を固める。
この段階でもう十二分に完成度が高く仕上がっているのですが、終盤でさらにもうひとひねりされる、というのが凄いところ。
現在放映中の『トッキュウジャー』でも同様でしたが、1クール終わりに新キャラの登場と絡めて戦隊メンバーの精神的成長・結束を見せ場として用意し、さらにそれを新戦力の登場に結びつける。小林靖子の十八番とも言えるストーリー構成です。
個人的に『ゴーバスターズ』のドラマパートがあまり好きになれないのは、こういうストレートな展開がなかったから、なのかも。
●第十三幕「重泣声」
エピソード自体は割とオーソドックスにまとまり、これまでお姉さん役を引き受けてきた茉子が内心の不安を吐露、ことはがいつになく格好良く(?)それを支えるという、ヒロイン回。それはいいのですが――
戦隊史上個人的にもっとも怖い怪人が今ここに爆誕。
アヤカシそのものの造形は大したことないのですが、問題は次々に生み出される分身・覆面タイツ軍団。
このぷりっとしたお尻の覆面白タイツが街を闊歩してお父さんお母さんと仲良く団欒している光景は、シュールな笑いと捉えることもできましょうが、私には狂気以外の何物をも感じられませんでした。
誰だこんな恐ろしいの考えたのは。
●第十四幕「異国侍」
カジキをゲットする回といい、なんとなく流ノ介は外部のゲストキャラとのエピソードが多い気がする。メインメンバーの中で一番、志葉家の外の人間と絡ませて面白くなるんでしょうね。
というわけで初のサブライター参戦。メインメンバーの結束が固まってきて、今回のような「遊び(というか、崩し)」のエピソードが入れられるのが、1年4クール続く番組のいいところ。
それにしても、今回のブラウン氏のような、コテコテのなんちゃって「ガイジン」って本当にいるのかしら……?
エピソード自体はギャグなどかましつつ割といい話チックにまとまったのですが、