『仮面ライダードライブ』第34話感想 ~光実! ……じゃなくて、光秀!~
ちょうど去年の今頃にはこんなこともありましたね。
というわけで、憎たらしい上司を続けてきた仁良さんがやっぱり犯人でした。
知らずに利用されてたわけじゃなくて最初から真影と共謀してたからこそ、真影に切られた時にあれほど焦ったのかな。自分の犯行がいつ明るみに出るかわからなくて不安になった、というのはいいにしても、そこで特状課に寝返っちゃったのが失敗だったなあ。
仁良さんが泊パパ殺しの犯人だったという前提のもとで、初登場時からの言動を見直してみるのも面白いかもしれません。
第34話「だれが泊英介の命を奪ったのか」(脚本・三条陸 監督・諸田敏)
●あらすじ
超進化したフリーズロイミュードを倒したものの、父の仇を討ったわけではない、というフリーズの言葉にモヤモヤする進ノ介。父を死に追い込んだ犯人は別にいるのか……!?
科捜研でロイミュードの犯行と思われる盗難事件が発生した。ピコピコ1号で現場を測定していると、新たな融合進化態ロイミュードが出現。進ノ介はドライブタイプトライドロンに変身するが……。
(テレ朝公式サイトより引用)
●今回のポイント
・本性を現した仁良課長
かつて泊英介とは同期の友人であった仁良課長だったが、彼に対して深い嫉妬心を抱いていた、それはまあいい。
仁良の口からついに明かされる12年前の真実……!
仁良「あの12年前の銀行襲撃事件は、偶然じゃなかった。タレコミを入れ、泊を呼び寄せたのは真影だったのさ。泊は相棒の俺に声をかけ、客のふりをして潜入した」
えーっ、お前が泊パパの元相棒?
そんな話ぜんぜん聞いてないぞ。むしろ仁良課長ってことさらに泊親子をバカにしてた印象があるんだが。
そういう大事なことをいきなりセリフ一言で明かすなよ……。過失とはいえ自分の銃で相棒の早瀬を傷つけてしまった進ノ介と、自分の意思で相棒の泊パパを撃った仁良課長、みたいな対比も狙えるネタだったのに、こんなにあっさり済ませるとは。
二人が相棒だったのなら泊パパのことをよく知っていたらしい本願寺課長がそれを知らないはずはないし、「泊パパと仁良課長が同期の相棒だった」という話題が前々から出ていてもおかしくないはずですが……
まさかこんなところにも真影の記憶操作の影響が!?
そんなわけない。
・ブレンさん超進化
そんな真影をハグして意外にあっさり超進化態になれてしまったブレン。
嫉妬の対象が仮面ライダーではなくて同胞のメディックというのが彼の面白いところ。
思い返してみるとメディックは幹部怪人としての戦闘よりもハート様にくっついていちゃいちゃしていた時間の方が長いのではという気すらしていて、そりゃブレンも嫉妬するわな。
真影の策謀と剛の寝返り、進ノ介の死と立て続けに特状課チームが追いつめられてきている印象があったのですが、真影は倒されるわ剛は操られてなかったわ、と形勢は一気に逆転。ロイミュード側が不利になってきた今回。
このうえブレンVSメディックの対決が始まりでもしたらロイミュード陣営は完全にガタガタになりそう……。
でも組織としての目的よりも個人の欲望を優先させる、というのはいかにも人間らしいですし、ぜひともブレンさんには盛大な内輪もめを起こしていただきたい。
・タイプトライドロン販促期間突入
前回の感想でも書きましたが、一度に一種類のタイヤしか使えなかったもどかしさを吹き飛ばすタイヤカキマゼールは意外と見ていて楽しい。
コウジゲンバーはちょっとイマイチでしたが、ピーポーセイバーは敵の拘束と被害者の救助・治療を同時にこなして、視覚的にも活躍がわかりやすかったです。
んー、でも「面倒なタイヤコウカンなしで複数の能力を同時に使える」だけなのはちょっと寂しくもあるなあ。
タイヤカキマゼールは『フォーゼ』のコズミックステイツの系譜ですが、複数の武装を同時に使える、という点では『鎧武』の極アームズからの流れもあると思われます。
それぞれの能力を比べてみますと、以下の通り。
■コズミックステイツ……普段は複数あるスイッチを個別でしか使えなかったが、複数のスイッチの能力を融合させられるようになった
■極アームズ……普段は自分の武器しか使えなかったが、他人の武器をすべて使えるようになった
■タイプトライドロン……普段は複数ある自分のタイヤをひとつずつしか使えなかったが、複数のタイヤを同時に個別に使えるようになった
あれ? ドライブ、ダメじゃね?
フォーゼはステイツに関わらず最初から複数のスイッチを同時使用することができたが、コズミックはそれを融合させることでさらに能力の幅が生まれた。
鎧武はアームズと武器が関連していて、ひとつのアームズにつき武器1種類と決まっていたので、アームズを使い分ける意味があり、また複数の武器を使える極アームズの汎用性の高さが目立つことになった。
ドライブはタイプとタイヤが分かれていて、そのうえで使えるタイヤは一度に一種類。タイヤごとにタイプを変えなくてもよいのは強み(ランブルダンプはタイプスピードでは使えないなど例外あり)だが、逆に言えばタイプとタイヤの使い分けの手間が煩雑。
タイプトライドロンでようやくその手間が省けた。
『ドライブ』のタイプとタイヤについては、『フォーゼ』方式と『鎧武』方式を参考にしたら両作のデメリットを受け継いでしまった、みたいな感じがするのですが……。
タイプトライドロンも、現状では複数のタイヤの能力を個別に使えるようになっただけで、コズミックステイツの下位互換というか、フォーゼが通常形態でできていたことを最強形態でやっとできるようになったというか。
個人的にはもう一段階くらいタイプトライドロンのパワーアップが欲しいところ。
●次回は?
ブレンさんと仲良く記者会見を開いて特状課を牽制(拘束?)し、籠城事件という暴挙に出る仁良課長。
けれども真影という後ろ盾を失った以上、人々への記憶操作が解けて自分たちが追及されるのはもはや時間の問題でしょう。果たして仁良の悪あがきがどこまで続くのか?
なお次回は6月28日、来週は全米オープンゴルフとのことでお休みです。