横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『ファイアーエムブレムif』レビュー・感想 共通ルート編 ~白黒はっきり付ける日はいつか~

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本日発売の『ファイアーエムブレムif』さっそくプレイ開始しました。

ファイアーエムブレムGBA時代からのファンでして、新作が来るのを今か今かと心待ちにしておりましたが、ついに発売。

今回はその紹介、および序盤の感想を書いていきます。

記事前半にはネタバレはないので安心してどうぞ。

 ●どんなゲーム?

今年でシリーズ生誕25周年を迎えた、任天堂シミュレーションRPGファイアーエムブレム」(以下、FE)シリーズの最新作。

架空の世界を舞台に、自軍のキャラクターを操作して国家間の戦争を戦い抜いていくゲーム。

 

最新作「if」の舞台となるのは、対立する2つの国――白夜王国と暗夜王国。

白夜王国の王家に生まれながらも、物心つく前に暗夜王国にさらわれ、暗夜王家の一員として育てられた主人公。

両国の間で本格的な戦争が始まろうとしているその時、主人公は最大の決断を迫られることになる。

生まれた国の家族の手を取って戦うのか。

それとも、育った国の家族と共に戦うのか。

プレイヤーの選択が結末を変える、「if(もしも)」の物語。

 

●このゲームのポイント

・バージョン違いによる「究極の選択」

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本作のパッケージ版には「白夜王国」「暗夜王国」の2バージョンが存在します。

それぞれのバージョンでは、最初は「白夜王国」では白夜王国に、「暗夜王国」では暗夜王国にしか所属することができません。
冒頭の第5章まではバージョン問わず共通した内容となっており、そこからはバージョンによって大きくストーリーが分岐。
「どちらの国につくか」を選ぶ必要があるわけですね。

もう一方の国につく物語を遊びたい場合は、2,000円のダウンロードコンテンツを購入する必要があります。

判断材料となるのは公式サイトのPVや序盤のストーリーとなるのですが、主にストーリーに関わってくる両国の兄弟姉妹がいい人揃いで、「どちらも選べない!」となること必至。

 

どちらかというと「白夜王国」の方が難易度は低めでストーリーもオーソドックスだとされているので、初心者の方は素直に「白夜王国」から遊んでみるのもよいかと。

マークス兄さんとかエリーゼを裏切るのはほんとに心苦しいのですが……。

あとクール系かと思ってた暗夜の弟・レオンがけっこう主人公に心を許してる可愛い弟だったのが意外だったぜ……。

 

なおダウンロード版は、5章まで遊んでどちらの国につくかを選択し、その後は選んだ国の6章以降のデータを追加でダウンロードする必要があります。

さらに「どちらの国にもつかない」第3のストーリーも用意されており、こちらも2,000円のダウンロードコンテンツとして購入することが可能(7月配信予定)。

詳細は公式サイトにまとめられているので、気になった方はチェックを。

 

・序盤の難易度はかなり易しい(※難易度ノーマル)

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上記のようにハードなストーリーが展開する一方、序盤の戦闘はかなり簡単。

各章の感想は後述していますが、「究極の選択」を迫られる6章までは基本的なシステムを紹介するチュートリアルといった感じで、さほど苦戦することもなくスムーズに進めていけます。

シリーズ経験者である私がチュートリアル流し見しつつ遊んで、6章の分岐点にたどりつくまで2時間かからなかったので、まったくの初心者でもそう長くはかからないと思われます。

経験値稼ぎのために倒さなくてもいい敵を倒しに走ったりするとちょっと苦戦するかもしれませんが、ストーリーを先に進めるだけならサクサク遊べるはず。

本作は倒された味方がすぐに復活する「フェニックスモード」を搭載しており、序盤の戦闘バランスと併せて考えるとシミュレーション初心者にもかなり気を遣っていることがうかがえます。

もちろん上級の難易度も用意されているので、腕に覚えがある人はそちらに挑戦してみるのもよいかと。

 

●まとめ

とりあえず分岐点である6章までプレイしました。

まだ序盤しか遊んでいないのですが、戦闘の難易度が低めでストレスなく遊べる一方、息もつかせぬストーリー展開で気が抜けません。

新システムや新しい武器によって生まれる駆け引きは、従来作に慣れているほどちょっと落とし穴にハマりそうな予感もあって、なかなか奥が深そうです。

序盤は敵との相性をちゃんと確認しさえすればちょっとぐらいごり押しでもどうにかなるバランスなので、これならまったくの未経験者でも楽しめるのでは。

シミュレーションRPGに抵抗がなく、3DSを持っているのであれば、ぜひ手に取ってほしい一本です。

 

●限定版「Special Edition」レビュー

今回は通常版ではなく、限定版「Special Edition」を購入しました。
「白夜王国」「暗夜王国」が1枚のゲームカードに収められており、追加ダウンロードなしで両バージョンを最初からプレイできるようになっているのが限定版の最大の特徴。

さらに「第3のストーリー」ダウンロード権利も付属。

ソフトケースのパッケージイラストはリバーシブル仕様。

メインキャラクターの設定画や線画、武器・背景イラスト、ユニットのドット絵、スタッフのサインなどが収録されたアートブックが同梱。

さらにカードゲーム『ファイアーエムブレム サイファ』のカードが2枚付属。

 

アートブックに収録されているキャラクターや武器・背景イラストは当然ながらすべてではないのですが、追加ダウンロードの手間が省ける(あとついでに第3のストーリーも購入したことになっている)し、リバーシブルパッケージとかちょっと豪華な装丁のアートブックとか、満足感がある内容となっています。

 

以下、各章の感想につき本編のネタバレを含みます。ご注意ください。
主人公はデフォルトネーム「カムイ」、性別・男で進めていますので、それにしたがって記述。

●各章感想

・無章「その手が拓く未来」

その日、暗夜王国の王子・カムイは、夢を見ていた。

共に育った暗夜王国のきょうだいとは違う人々が、自分のことをきょうだいと呼ぶ夢だ。

夢の中でカムイは、その見知らぬきょうだいたちと共に、剣を取り戦っていた……。

 

チュートリアルマップ。

基本的な操作を学び、白夜の兄弟姉妹とともに暗夜兵をひとりデストロイして終了です。

 

・1章「暗夜の同胞」

夢から覚めたカムイは、暗夜王国の北の城塞で、兄・マークスとの戦闘訓練に臨んでいた。

北の城塞から外に出されることなく生きてきたカムイは、戦闘訓練のさなか、今日の訓練で一本取ることができなければ、城塞の外には出られないという事実を聞かされる……。

 

チュートリアルマップ。

手加減してくれているのか、パラディン(上級職)の割にやたらと能力値が低いマークス兄さん。

竜脈によって毎ターン体力を回復してくれる「回復床」が登場。

 

マークスに叱咤され、彼に一撃を食らわせたカムイは、ついに外の世界に出ることを許される。

兄弟姉妹たちに祝福されながら、メイドのフェリシア、世話役のギュンター、厩舎係のリリスを伴い、カムイは父ガロンに謁見することに……。

 

・2章「魔剣ガングレリ」

クラーケンシュタイン城で父・ガロンに面会したカムイは、王族の一人としてついにその力を認められ、異界の力を秘めているという魔剣ガングレリを託される。

その力を示すよう言われたカムイの前に連れてこられたのは、先の戦闘で暗夜軍が捕虜にした白夜王国のスズカゼとリンカであった……。

 

チュートリアルマップ。

杖が使える上に、暗器を命中させると敵の能力を下げるフェリシア大活躍。

お助けユニットのギュンターもうまく使って、カムイのレベルが順調に上がっていきます。

速さがまだ伸びないのがちょっと不安。

 

フェリシアやギュンターと共に、白夜の兵士たちを打ち倒したカムイ。だがガロンは、白夜兵たちにとどめを刺せと迫る。

カムイはとっさにスズカゼたちをかばい、ガロンに刃向かってしまう。一触即発となる中、弟レオンの機転で、どうにかその場を収めることに成功する。

「その優しさ、いつか仇になるかもしれんぞ」

マークスの言葉を噛み締めながら、カムイはスズカゼとリンカを解放するのだった。

 

・3章「旅立ちの刻」

王命に背いた罰として、白夜領の砦の偵察を命じられたカムイは、父の命を受けたバーサーカー・ガンズを仲間に加え、白夜と暗夜を分かつ巨大な谷・無限渓谷に向かった。

だがそこで白夜兵と鉢合わせ、ガンズのせいで戦闘になってしまう。

 

CMやPVで何度か見かけた、竜脈で谷に橋をかけて進軍するマップ。

フェリシアは相変わらず回復と遠距離攻撃を担う重要ユニットなのですが、HPと守備の低さゆえさっそく死なせそうになった。砦で回復できるものの、まだ傷薬がもらえていないので回復が手間です。

 

カムイたちはなんとか敵を制圧するものの、白夜の増援に追いつめられる。後を追ってきてくれたマークスたちのおかげで難を逃れ、撤退するカムイ。

だがその最中、ガンズの手でギュンターが谷底に転落してしまう。さらにガンズは、カムイにも襲いかかる。

激昂したカムイの身体は異形に変化し、ガンズを圧倒。

ガンズはガロンの指示でカムイを追いつめたのだと自白し、一目散に逃走する。

混乱し、谷底に落下するカムイを助けたのは、厩舎係のリリスであった。

リリスは実は「竜」の力を持っており、子供の頃にカムイに助けられて以来、ずっと彼を慕ってくれていたのだ。

その力を解放したリリスは、カムイを「星界」と呼ばれる異界へと連れて行く……。

 

ギュンターおじいちゃんがやられるわリリスが竜の姿になるわマイキャッスルに連れて行かれるわ、激動の章。

 

・4章「白夜の同胞」

星界で身体を癒し、現実世界に帰還したカムイだったが、偶然鉢合わせたリンカに不意打ちを食らい、気絶してしまう。

目が覚めたカムイは、スズカゼとリンカに連れられて白夜の王城へ。

そこで出会ったのは、白夜の第一王子・リョウマとその母・ミコト。彼らの口から語られたのは、カムイが白夜王家に生まれた王子だという事実であった。

実の父スメラギはその昔、友好国を訪問中にガロンの攻撃を受け、命を落としたというのだ。その際父に同行していたカムイは、ガロンによって連れ去られ、暗夜の王子として育てられたのだ……。

驚く間もなく、山間の村が敵襲を受けているとの一報が入る。

 

マップの隅に追いつめられているヒノカたちが敵に倒される前に、敵を全滅させるマップ。

今は難易度ノーマルでやってるからいいけど、これがハードやルナティックだとあっさり姉妹が殺されそうな危険マップのもよう。

 

リョウマに連れられて戦場に立ったカムイは、竜脈の力で雪山を溶かして進軍。村人の避難にあたっていた白夜の王女・ヒノカとサクラを救出する。

村人を襲っていたのは、暗夜王国の邪術師が造り出した怪物・ノスフェラトゥだった。

白夜の女王ミコトの結界によって進軍を阻まれている暗夜軍は、生身の兵士のかわりに心を持たぬノスフェラトゥを放っていたというのだ。

祖国だと思っていた暗夜の非道な所業、自身の出生の秘密に戸惑うカムイは、水辺で歌う青髪の少女・アクアに出会う。

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アクアはかつて、暗夜に連れ去られたカムイを取り戻すため、白夜の忍によって連れ去られた、暗夜王国の王女だった。

白夜の人間として生きると言うアクアに、カムイの心は揺れる……。

 

・5章「母と子」

白夜王国の城下町で、民たちにその存在をお披露目されることとなったカムイ。

明るく暮らす白夜王国の民たちの姿に、カムイの表情も自然とほころぶ。

だがそこへ黒衣をまとった謎の兵士が現れ、魔剣ガングレリを奪ってその魔力を振るう。

騒然となる城下町。混乱の中、黒衣の男の攻撃からカムイを庇い、母・ミコトはその命を落とす。

自分の目の前で母が死ぬ姿を目の当たりにし、慟哭するカムイ。その肉体が、白い竜へと変貌した……!

 

竜に変身したカムイで敵を蹴散らすマップ……かと思いきや敵にドラゴンキラー持ちがいるので、うっかりで殺されそうになる。あぶねえ。

この章からアクアが参戦し、味方の再行動ができるようになりました。

 

竜となったカムイは、圧倒的な力で黒衣の兵を圧倒する。暴走する彼を鎮めたのは、アクアの歌声であった。

大勢の犠牲者が出て、またたく間に荒れ果ててしまった城下町。悲しみに暮れる暇もなく、暗夜王国の軍勢が国境へ向かっているという報告が入る。

ミコトが死に、結界が消えたために、生身の兵士が進軍できるようになったのだ。

アクアの持つ竜石によって竜の力を抑えることに成功したカムイは、リョウマたちと共に国境へ向かう……。

 

・6章「その手が拓く未来」

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そして、夢で見たあの光景が目の前に蘇る。
自分に手を差し伸べる、両国の兄弟姉妹たち。
白夜につくか? 暗夜につくか?
ついに選択を迫られたカムイは……。