横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダードライブ』第35話&第36話感想 ~去りゆく眼鏡たち~

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前回の感想がちょっと書けなかったので、2話ぶんまとめての感想です。

25話において、001と同じ回で登場した仁良光秀との対決もいよいよ決着。長かった……。

そういえば001、仁良、ブレンってみんな眼鏡キャラだよね。なんだこの東映の熱い眼鏡推しは。

第35話「ろう城事件はなぜ起こったのか」

第36話「銃弾はどこに正義を導くのか」

(脚本・長谷川圭一 監督・山口恭平)

 ●今回のポイント

・仁良、渾身の策略

特状課という場所で、仲間をすべて奪い、父が命を懸けて守ったゆかりを人質に取り、父を殺した拳銃で進ノ介を撃つ。

この状況はよかったです。そもそも001が倒されなければこんなことにはならなかったはずなので、今回のシチュエーションに持っていくために仁良も短期間でかなり知恵をひねったんだろうなあ……。

それだけ泊親子に対する彼の執着はすごくて、001も認めて生かすほどだったのだけれど、泊親子に固執しすぎたのが最大の敗因となってしまった。

そこにこだわらずに、もっとスマートに進ノ介を排除する方法はいくらでもあったはず。なのに徹底的に進ノ介を苦しめる方を選んだのは、常に合理的な判断を下して行動する機械ではないから。

人間の人間らしさというものを見せてくれたとも言える、いい敵役でした。

 

それにしても、36話における仁良の行動は圧巻のひとこと。

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進ノ介を煽りまくる鳴き真似といい、
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進ノ介を撃ってご満悦の小躍りといい、

仁良を演じてくれた飯田基祐さんにはほんとに頭が下がります。

まさに飯田劇場。

 

しかし国会議員に捜査一課長にと不祥事が続いたなあ『ドライブ』世界は。それに乗せられて誤報を流しまくりのマスコミも信頼を失ってそうですが……。

あと今回テレビカメラの目の前でブレンと仁良が融合進化態になってましたけど、あれが中継だったりしたらとんでもないことになりそう。ロイミュードがほぼ完璧に人間に擬態できる、と広く知られてしまうのはパニックを呼ぶこと間違いなし。

「見分けがつかないレベルで怪人が人間に擬態していると劇中で世間に知られる」「それに対する世間の反応が描かれる」ことって平成ライダーだと意外に少ないんですよね。

クウガ』のグロンギは擬態しているという感じでもないですし、明確に描かれたのは『カブト』終盤くらいしかないのでは。

 

・ブレンが調子に乗った結果
ハグで始まる超進化態もある。

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まあ彼に関してはおおむね超進化後の行動から末路まで、予想していたところに落ち着きました。

あえなく3ライダー共闘の噛ませ犬にされてしまったものの、ウヴァさんのようにここから返り咲いてその死を輝かせることができるか。

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できるか……?

ブレンに対してはどうも養殖ものというか、「作られたネタキャラ」感があったのですが、35話でメディックを煽る際の顔芸は俳優さんが行き着くところまで行って頑張ってくれたなあ、としみじみ思った。

今回メディックにやり返されていましたが、今後どうなるのだろう。何食わぬ顔で次回ボディを取り戻していたら笑えるのですが。

 

・3ライダー揃い踏み、帰ってきた剛

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人の命を助けるために、手を組んだ……というかチェイスに突っかかることをやめた剛。

裏切ってロイミュードについたのが29話だったので、実に8話ぶりの進ノ介との共闘が実現。
2ヶ月もどっか行ってたと考えると結構長かったように感じますねー。

今回はなし崩しで一緒に戦いましたが、次回から特状課に戻ってくるか、単独行動を続けるのか。

もう登場当初のように余裕のあるコミカルな言動を見せることはないかもなあ……と考えると寂しいものがあります。

チェイスに対しても完全にわだかまりを捨てたわけではなさそうだし、進ノ介死亡時に土下座して以来、霧子ともご無沙汰だし。

霧子にタブレットと化した親父のことを明かすわけにはいかないので、姉弟の仲が完全修復される日は遠そう。というか、霧子と剛の和解を描いている余裕がこの先の『ドライブ』に果たしてあるのかどうか。

進ノ介と剛との和解はさすがにやるだろう、と思いたい。剛はこのところチェイスとの関わりが多くて、進ノ介と最後に喋ったのいつだったか思い出せないレベルなのですが。
剛が蛮野タブレット奪取にこだわったために進ノ介が一度はフリーズに殺されかけた、と見ることもできるわけで、剛は一度くらい進ノ介にちゃんと向き合う必要があると思うんだよなあ。蛮野タブレット経由で進ノ介の復活方法教えたからチャラ、というわけにはいかないでしょう。

 

ともあれ、001と仁良の登場から始まった第3クールもこれで終わりですね。

ストーリーがどんよりしていた前半から一転、息もつかせぬ怒濤の展開はとても楽しめた反面、少々粗が目立ってしまった感もあり。
欲を言えば、このクールで出た要素は面白いものが多かったので、もうちょっとじっくり描いてほしかった。

たとえば25話で「仮面ライダーの存在が世間に知られる」という展開をやったわけですが、市民のヒーローとして活躍する姿をその後あまり描かないままに「能見を襲った! 謹慎処分!」とか「仁良を人質に取った! 立てこもり犯!」とかやっても効果は薄いのですよね。

いちおう、これまでの戦闘で何度か人前で戦ったり人助けをしたり、というシーンは細かく描かれてきてはいたのですが、それでもまだ足りない、と感じました。

『ドライブ』の大きな問題点はここで、「積み重ねが足りない」というのはよく聞く指摘ですし私もさんざん言ってきましたが、さらに言えば「詰め込みすぎ」ですよね。
「詰め込みすぎ」なので積み重ねている余裕がなく、そのせいであと一歩が足りない内容になってしまう。

チェイスの仮面ライダー復帰、剛の離反、父の仇の発覚、進ノ介死亡、真犯人判明、と第3クールはとにかくイベントが多かったのですが、それぞれが単体でもじゅうぶん物語を盛り上げられるネタだっただけに、じっくりと描かず矢継ぎ早に処理してしまったのは残念極まりない。

けれども001との直接対決から仁良逮捕までのエピソード(31話~36話)は、3話完結×2という変則構成もあって、緊張を持続させて楽しむことができました。

 

●次回は?

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最終章突入!って、宣言するの早くない?

どうやら新幹部がまた増えるようですが、いよいよ超進化態のバーゲンセール来るか。