横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダードライブ』第38話感想 ~これが噂のライブクッキング~

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いつにもましてゲストキャラの扱いが悪いとか、006も008も登場したばかりなのに全然出てこないとか、ハート様の超進化があんまり盛り上がらないとか、今回の『ドライブ』に対していろいろ言いたいことはあるのですが、もう全部「ライブ感で話作ってる」ということでいいんじゃないかという気がしてきた。

 

第38話「悪魔はなぜ進化を求め続けるのか」(脚本・三条陸 監督・舞原賢三)

●あらすじ

傷つき、ベルトさんを失った進ノ介に対して、ハートは戦おうとはせず、人類を滅ぼさずに支配することが目的だと告げる。ハートも根っからの悪ではないのか。進ノ介はハートに不思議な親近感を覚える。

シュプレムのソースをメディックに提供していたのは、美穂=ロイミュード090と融合進化していたシェフの奥村だった。進ノ介らの前で奥村は090と融合、クックロイミュードに変身する。

進ノ介はドライブに変身。マッハ、ライダーチェイサーと力を合わせ、090を倒し奥村を逮捕する。メディックがソースを手に入れようとしたのは、ハートの超進化を助けるため。その野望を打ち砕かれたメディックは立ち上がれないほどのショックを受ける。

メディックの思いを理解したハートに、ドライブは改めて宣戦布告。その強い戦闘意欲を受け止めたハートは、ついに超進化に成功する。ハート超進化態の強烈な一撃を間一髪避けることに成功したドライブたち。しかし、それは蛮野博士の力によるものだった。その力に気づいたベルトさんは……!?

(テレ朝公式サイトより引用)

 

●今回のポイント

・立ち直りの早いメディック

安易に共存路線行かなくてほんとよかったー!

ハート様に怒られてヘコむメディックだったものの、その真意はハート様のためのもの。

黄金のソースによる非道な実験は、実はハートに喜んでもらうためにソースを作らせていたのだとわかりました。

メディックの妄想(回想?)においてカフェで飯食ってるハート様の台詞

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「食事か……人間というやつはずるいな。いたるところに喜びがある」

からすると、おそらくロイミュードには(少なくとも人間ほどには)味覚がないものと思われるのですが、それを味わわせてあげたい、というメディックの思考はいちおう納得がいくもの。

後出しで回想だか妄想だか入れてくることの方がずるいぞ、と思わなくもないですが。

 

それを目の当たりにしてちょっとほだされた進ノ介が、倒すにしても正々堂々と真っ向から戦うべき、と主張するのも、理解はできました。

ただし警察官としてはここでメディックを撃破してしまった方が当然正しいわけで、ここでメディックをかばったのは完全に進ノ介のエゴなのですよね。

今回メディックを生かしたことによって後々大きな被害が出てしまい、進ノ介が思い悩んだり非情に徹する覚悟を決めたり……みたいな展開も期待してるのですが、さてそんな時間はあるか。

 

そしてここに来て「泣きわめくメディックに容赦なく必殺技を仕掛ける」というちょっとイヤな役回りを任される剛の不憫さよ。

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メディックとの因縁という点、ロイミュードとして躊躇なく行動できるという点から見ても、ここはチェイスにやらせるべきだったのでは……。

 

・ゲストは風のごとく去りて

レストラントリオはもちろん、登場したばかりの新幹部である006と008すら出ないとは。

それから、前回の感想記事で「人間には美味だけどロイミュードには劇薬になる成分を発見してその実験をしていたのか」と書いたのですが、

テレ朝公式サイトの怪人紹介によると、黄金のソースの発火作用はもともと今回のゲスト怪人・クックロイミュードの持つ能力だった模様。

「フレンチレストラン『シュプレム』で使われている特製ソース『オンフルールの夕陽』には、口にしたロイミュードを発火・暴走させる能力があった。その効果に目を付けたメディックの指示の下、ロイミュードを超進化させるためにソースの改良を行う」

(テレ朝公式サイトより引用)

クックが「人間には美味だけどロイミュードには劇薬」というソースを作れたので、それをメディックが改造させていたということでしょう。

クックロイミュード=090が元からソースを作れたのか、奥村と融合進化したことで黄金のソースを作れるようになったのかは不明ですが。

 

またちょっと文句になってしまうのですが、『ドライブ』は融合進化態ロイミュード自体の使い方がよくない、というか。

融合進化態というのは、要は『W』『フォーゼ』路線の怪人と『オーズ』『ウィザード』路線の怪人のいいとこどりを狙ったものと思われるのですよね。
前者は「ゲスト自身が悪人で、怪人になってしまう物語」。
後者は「意思を持つ怪人に関わってしまったゲストの物語」。
融合進化態はいわば、「悪の心を持つ人間」と「意思を持つ怪人」のハイブリッド。

それがうまく行っているかというと、残念ながらノーを突きつけざるを得ません。

 

今回の「究極の味をひたすら求める料理人」と「究極のソースを作れる怪人」の融合進化態なんて、それだけでひとつのエピソードとして面白いものにできそうなのに、ごくわずかな台詞だけで処理しちゃってますし。

ゲストへの愛が足りないぜ。

 

●次回は?

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劇場版への前振りを進めつつ、008が登場して進化態を明かしたりチェイスが免許取得にいそしんだりするらしいですよ?

正直今回見た後だと「チェイスの免許取得なんかに尺使ってる余裕あるの?」と言いたくなるのですが。

中盤以降のブレンの扱いといい、どうも『ドライブ』はキャラクターの行動でウケを狙い過ぎてて、本筋がおろそかになってる気がするんだよ……。