横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダーゴースト』第2話・第3話感想 ~森で出会って発明王~

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ロビン魂だと思った? 残念! ゼロノスでした!

 

●あらすじ

第2話「電撃! 発明王!」(脚本・福田卓郎 監督・諸田敏)

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ゴーストとして甦ったタケル。生き返るためには英雄の眼魂を15個集めなければならないという。
タケルに起こっている出来事が納得できない〝リケジョ〟のアカリはタケルと衝突する。
イライラするアカリは教授から頼まれた異常現象の調査のため現場に向かう。
 一方、オナリは眼魔が英雄の眼魂を探しているなら奇怪な現象が起こっている場所に手がかりがあるはず、とタケルを異常現象が起きている場所に連れていく。
3人が向かった先では眼魔にささやかれ怪しげな発明をしている人物が……。

 

第3話「必中! 正義の弓矢!」(脚本・福田卓郎 監督・山口恭平)

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ゴーストハンターを始めることを決意したタケル。
タケルに賛同した御成は「不可思議現象研究所」を立ち上げる。一方、眼魔の戦いに巻き込まれたアカリもしぶしぶながらもタケルのために手伝うことに。
その頃、目に見えない力を使って悪徳政治家や悪徳業者から金品を奪い貧しい人々に配っている怪盗リトルジョンという現代の義賊の報道を聞いたタケルは一人で現場に向かい、アカリはモノリスを調べだす。タケルとアカリの息が合っているのを見て焦る御成。
そんな中「不可思議現象研究所」に初めての依頼者が訪れる。張り切る御成だが思わぬ事態に巻き込まれていく。
東映公式サイトより)

 

●今回のポイント

・次々に要素を見せていく展開

1話でムサシ魂へのフォームチェンジを見せたのもつかの間、2話ではエジソン魂に巨大戦、3話ではロビン魂にコンドルデンワー、とじゃんじゃん出てくる新要素。
放送開始を10月にずらしたことで、物語序盤からクリスマスに向けて熾烈な玩具販促を行わなければならなくなった平成ライダー。でも番組が単なるおもちゃのCMになってしまってはいけないわけで、「矢継ぎ早におもちゃが出てくることに対して、物語上の必然性をいかに与えられるか」という問題が発生しました。
これに対して『ゴースト』は「99日以内に15個のアイコンを集めなければ死ぬ」という時間制限を設定。これはうまいと思います。
『鎧武』はシドが戦極ドライバーを配り始めたから、という事情が一応あるのですが、『ドライブ』はこの点が非常に悪かった。ドライブが本格的に活動を開始したので戦力を集中させようということなのでしょうが、とにかく新武器やシフトカーがただ出てくるばかりでしたし。

しかしその一方、エジソン魂とロビン魂で早くも飛び道具フォームがかぶっているので、15種類以上は存在するであろう各フォームを今後ちゃんと活躍させられるのか、という不安はあります。
と思ったら次回は2号ライダーにニュートンに信長の魂まで一気に登場するようで、『鎧武』以上のハイペースになる予感?

・ドラマパートへのしわ寄せ

物語序盤のもう一つの課題、それはメインキャラの役割を紹介すること。
すなわち、1話では賑やかしに過ぎなかったアカリと御成をどう見せていくか。
『ゴースト』について言えば、2話ではアカリとタケル、3話では御成とタケルの信頼関係を示すことはできています。
二人がタケルのためにどんなサポートをしていくのか、それぞれの見せ場を3話で作ってくれたのも好感触。
わーわー騒いでるだけじゃなく、それぞれが自分なりにできることをやる! という姿勢を早い段階で見せてくれたのは実によかった。

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残念なのはタケル・アカリ・御成の関係性を見せていく過程と、その回のゲストキャラ(本編で起こっている事件)がいまいち無関係、というところ。今回でアカリと御成が活躍したこともあって今後は改善されていくかと思いますが、

どうにも今のところ、タケルに色んな役割を背負わせすぎ。

2話であれば、発明おじさんはリケジョであるアカリと絡ませて話を展開するのかと思いきや、おじさんとタケルが意気投合してアカリは蚊帳の外。
また3話においても、ジャーナリストのマリさんに共感するのも彼女に説教するのもタケルの役目。

タケル・アカリ・御成の関係性は発明おじさんやマリさんとは全く関わらないところで見せられている。

ついでに言えば、タケルが主人公らしい悩みもゲストとの絡みも全部一人でこなしてしまうので、
自身の死に対してリアクションが薄かった(1話)かと思いきや命は軽くないと怒ったり凹んでみせたり(2話)、
マリさんに父親の死でシンパシーを感じたかと思いきや説教じみたことを言ってハグを仕掛けたり、
と少々情緒不安定ぎみに感じます。

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明らかに、ストーリーを進めるために都合よく扱われている。

じっくりドラマパートを進めるには1話完結ではどう考えても尺が足りないので致し方ないのです。
あと、ユルセンがたまに出てきては武器の解説するだけの便利屋になっているので、もっとマスコットキャラとしてガンガン前に出てきてもらいたいところ。(3話でやや改善は見られましたが)
この方式での玩具販促が何話くらいまで続くのかはわかりませんが、ずっとこれではないと思いたい……。

・上着を羽織って変身!

以前ツイッターの方に少々書いたのですが、ゴーストは誰でも簡単に「なりきる」ことができる仮面ライダーだ、という点について。
ハーフチェンジとか頭からフルーツの鎧を被るとかタイヤをたすき掛けとか、能力のギミックとしては面白いんだけど、子供がそれを真似することはできない。
けれどもゴーストは、フード付きの服を羽織ってみせれば雰囲気を味わうことができる。これだけでなりきれるライダーって実は初めてなんじゃないかな、と。

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折り畳み式の携帯電話で「555」って入力して掲げてみたり、USBメモリをかっこよく構えようとしてみたりしたこと、ありますよね? そう、あるんですよ。
なりきり遊びなんてのはどれだけ自分が「浸れる」かが重要で、もちろんそのためにおもちゃ買ってね! というのがバンダイさんの思惑なんだけど、みんながみんなすぐにDXのおもちゃを全部買えるわけじゃない。身近にあるもので代用しなければならない場合もある。

そういう時、想像力を助けてくれるものがあるのはいいことだなぁ、と思います。イマジネーション!

ちなみに『ゴースト』の「素体の上に様々な鎧を装着する」という方式のフォームチェンジは、『鎧武』のアームズチェンジの直系ではありますが、8年前に『電王』がすでに通った道だったり。
他人の魂を一時的に身に纏っている、という点も、なんとなく『電王』との類似を思わせるところですよね。

 

●次回は?

リンゴが落下! のニュートン魂でガンガンセイバーを使えるのか否か。

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