『仮面ライダードライブ』第5話感想 ~悪人の爆薬は蜜の味~
へえー、グリセリンって甘いのか。
ニトログリセリンといえばダイナマイトの材料のひとつとして割と有名な爆薬ですが、味が甘いということでも知られているそうです。爆発物つながりで、ここから思いついた話なのかな今回。
ロイミュードが食品輸送車を襲ってたら偶然ニトログリセリンを見つけて、試しに飲んでみたらドハマリした、ということでしょうかね。それでスイーツ食ってたのかこの安田大サーカスの人は……!
そしてピザにピザネタを振っていくドライブ。
1~4話は安定した面白さを感じつつも若干乗り切れない印象を抱えていたのですが、この5話はかなり楽しんで見ることができました。
今回はたぶん、エピソードの構成が巧かった、というのが大きい。
刑事ものを謳う本作ですが、事件パートの筋書きはぶっちゃけ単純もいいところ。
今回も含めて「Aだと思っていたら真相はBだった」というパターンが続いているのですが、1~4話はその事件がメインキャラの心情とか大枠のストーリーとあんまり繋がってなかったんですよね。
各エピソードで起こる事件はキャラクターが悩んだり立ち直ったりすることとは無関係で、あくまでも単なる事件として存在していた。一応、早瀬の飲んでる薬から真相に辿りつくとか、霧子の因縁の相手が犯人だとか、細かいポイントで繋げようとはしてるものの、その結びつきはかなり弱かった。
一方で今回は、
ヒーローが守るべき人間が、裏で犯罪に手を染めていたという事実、
ギアが入っていた進ノ介がそのせいで情熱を失ってピンチになり、
そしてその危機から、次回の強化変身につながる。
エピソードで起きた事件とメインキャラクターの成長、ヒーローの活躍がひとつの流れとして噛み合っている。
それが1~4話に比べて5話を面白く感じた理由ではないかなと。いささか話をハイペースで進め過ぎな感もありましたが、個人的には許容範囲。
というわけで新形態・タイプワイルド登場編。魔進チェイサーも新武装を手に入れて強化。ぶっちゃけこっちの方が渋くて格好良いデザイン。こりゃしばらくチェイスは死にそうにないなー。
前回は台詞だけでしたが、今回はマックスフレアを奪って使うなど、プロトドライブを研究して造られた存在であることを改めて強調してきました。
テレ朝公式見ると魔進チェイサーって「チェイスが変身した姿」であって、チェイスの怪人態というわけではなさそうなんですよね。
チェイスはロイミュードとしての姿を持っているのか、それとも……?
いくらオン・オフの切り替わりが激しいとはいえ、敵の眼前でやる気を失い、ヘタレてしまった進ノ介。
なんだかんだでまだまだ若手なので、色々と割り切れない部分があるんでしょうねー。
巡査って確か警察官の中でも最低の階級だったはずですが、グローバルフリーズまでは熱血のエリートだった、みたいな描写とか設定があるので、降格されたうえで特状課に配属されたんだろうな、と予想してみる。
4話では市民を守ることを一番の目的と置いてる一方、今回のように特状課や仮面ライダーが認められてくると嬉しそうな顔をしているので、上昇志向がまったくなくなってしまったわけでもなさそう。
そんな進ノ介が挫折をどう乗り越えるのか、タイプワイルドになるためのパッションをいかにして取り戻すのかに注目。
霧子は現状、進ノ介を支える人間としてはちょっと未熟(まだプロトドライブに対する気持ちの方が強そう)かなーと思うので、年上のメンバーがいいところを見せてくれればいいんだけど。
今回はりんなさんがその役目をしてくれそうな感じですが、さて次回どこに着地させるのか。
あ、課長と西城(ネットの人)と現さん(捜査一課の人)はトリオで漫才やってればいいと思います。