2014秋アニメ 簡易感想その2 ~殺したり殺されたりで忙しい~
その1はこちら。
http://owustet.hatenablog.com/entry/2014/10/14/221803
えー、前回から1ヶ月間が開いてしまいましたが、またしてもざっくりと感想を。
1クールアニメはそろそろ折り返し地点、2クールアニメは中盤戦に突入、といったところですかね。
●『ガンダム Gのレコンギスタ』4~7話
はっきり目に見える状況の変化、というのは少ないものの、徐々に本格的な戦争への機運が高まっていく一方で、ベルリが精神的に追いつめられてきてるのが面白い。
ここまでのところ、1回流し見でもそこそこついていけるようなつくりなのですが、2回目だと初見では拾いきれなかった会話とか動きとか新しい発見があって、より深く物語を理解できるようになっています。
その中でも出色のエピソードはやはり、第5話「敵はキャピタルアーミィ」ではないかと。
ノレドに脱走をせっつかれつつも、本格的にメガファウナの側に立って戦うことを余儀なくされていくベルリ。戦場でのドッキングを成功させ、いよいよクリムにも認められ。しかしそんな中で、アイーダとの溝は埋まりきらない。
戦闘中はアイーダの手助けを経てドッキングを成功させますが、当のアイーダは「慕っていたカーヒルを殺したベルリを、自分は褒めなければならない……」と泣き崩れる。
この温度差が最高。
天才(笑)クリム・ニックをはじめ、メガファウナの面々はカーヒルのことを口に出すこともなくベルリの戦力を認めていくのですが、アイーダだけはずっとこだわっている。メガファウナの連中がドライにも見えますが、姫様扱いで待遇も違うであろうアイーダと違って、割り切っているのでしょう。
6話以降はベルリもデレンセンを手にかけるわ、母親が宇宙から来るわでのっぴきならなくなっていきます。5話はまだ「メガファウナを守る」と言い切って、顔も知らない相手と撃ち合っていればよかったけれども、次第に状況がそれを許さなくなっていく。
ある意味ではこの5話がベルリにとって一番幸せな時期だったのではないかなあ、と。
●『Fate/stay night –UBW-』2~5話
ストーリーに関して大きな改変があるでもなし、戦闘シーンの作画もよく動くし、特に言うことない。ほんとに言うことがない。バトルもののアニメ化かくあるべし、というところでしょうか。
今作の特徴としては、全体的に「女性キャラの挙動を可愛らしく描く」という点に力を入れてることかなーと思います。
凛や桜、セイバーといったメインのヒロイン格はもちろんのこと、イリヤの入浴とか、美綴や凛のクラスの三馬鹿にけっこう出番与えたりとか、いろいろと好感触(確か原作ゲームだと凛の友達連中はこんなに出番なかったはず)。
新規に見始めた視聴者だけじゃなくて、原作や関連作品のファンも「おっ!」と思わせるポイントを押さえていますね。
あと、心なしか士郎の顔つきとか髪型も丸っこくなってる気がする。士郎の髪の毛ってもうちょっと尖った印象だったんだけど。
この辺は刺々しいアーチャーとの差別化のつもりなのでしょうか。それはさすがに深読みしすぎかな。
●『グリザイアの果実』3~6話
こちらも原作を忠実にアニメ化しているものの、よくも悪くも忠実すぎた。
たとえば3話アバンタイトルでは天音の自家発電があったわけですが、その話題がほんとにその場だけのネタになっていて、後で使われることがない。後半で怪我して保健室に行った時なんかにそのネタを拾ってくれた方が、一本の話としての繋がりが感じられて個人的には好き。
なんというか、1~3話って一貫した「共通ルート」という物語ではなくて、ショートショートの詰め合わせなんですよね。ヒロインと仲良くなる掌編をひたすらくっつけただけ、というか。
一方、4・5話のみちるルートは実によかった。駆け足感は否めませんでしたが、原作の個別ルートをアニメの2話分、実質40分のストーリーにうまいこと落とし込んでました。
と思ったら6話、由美子ルートが大幅カット&改変。
とてつもない大改変じゃないか……!
原作ファンとしては、「これはこれでアリ」とするには雑だなという印象が拭えず。
シリアスな雰囲気を醸し出しつつシュールギャグ回みたいになってた。
天音ルートが2話で足りないのはわかりきっているので、誰かがカットされそうだなとは思っていましたが、曲がりなりにも看板ヒロインである由美子がここまで割を食うとは。エンディングも個別じゃなくて共通ルート仕様だし……!
公式サイトのBD/DVD発売情報見るに全13話かなーという気がするので、残りは7話。幸とマキナで2話ずつ、天音で3話、というのが妥当な線でしょうか。