『仮面ライダードライブ』第14話感想 ~振り落とされるなこの展開(マシン)に~
マッハ「悪いな死神、この車1人用なんだ」
平成ライダーの巨大戦もすっかりおなじみになりましたが、車・バイク縛りというのは案外おもちゃを作ったり脚本を考えたりするうえで枷になっているのではないかと思う今日この頃。
スイカ・ドラゴン・ロケット発射台・自販機と、カオスなモチーフのおもちゃを次々繰り出してきたバンダイですが、今年は割とオーソドックスな印象。変形する乗用車と合体する2台のバイク、というのは悪く言えば地味に見えます。
単にこれまでが奇天烈すぎただけか……?
さておきチェイスはプロトドライブでしたよ、という、視聴者にとっては割と予想通りの事実が明かされた今回。
映画の入場特典である第0話をすでに見た人はもちろん、そうでない人もだいたい予想はついていたのではないかなーと。
封印されていた記憶・人格が戻り始めたのが霧子と相対した7・8話以降なので、チェイスさんはおよそ6話にわたって頭を抱えていたことに。
こういう展開は小出しにしてずるずる引っ張らずに、ある程度タメてから一気に明かした方がインパクト強かったんじゃないかと思うのですが。
その点において『ドライブ』のここまでのストーリー構成はあまり私好みではなかったかな、というのが正直なところ。
ブレンの口ぶりからすると、魔進チェイサーとして現在活動中のチェイス=プロトゼロ本人がかつてのプロトドライブだった、ということになりそうなので、ひそかに考えていた「プロトドライブ本人は死んでてチェイスはそのコピー」説は否定されたかな。
残る謎はプロトゼロの出自か。
そもそもロイミュードはベルトさんと友人の科学者が完成させ、人間に反旗を翻したたアンドロイドなわけですが、プロトゼロはなぜベルトさんの味方をしてプロトドライブになっていたのか? そしてなぜ、現在「死神」としてロイミュードの手先をやっているのか?
考えられる理由としては、プロトゼロは与えられた命令に従って定められた敵を倒すことに特化した個体である、とかかしら。
かつてはロイミュードの配下だったけど、ベルトさんに「人間を守りロイミュードを倒す」というコマンドを入力され、そして今はまたハートたちに「ロイミュードの番人」という命令を上書きされて使われている……という感じで。
あと、マッハのバイクとチェイスのバイクに合体機構が仕込まれていたということは、仮面ライダーマッハはプロトドライブとの連携を主眼に置いて開発されていたのかなあ、と思ってみたり。
マッハのシステムを開発したのはベルトさんの恩師ハーレー・ヘンドリクソンとのことですが、ドライブとマッハの設計思想の違いについて色々考えてみると楽しいよなー。
日米でグローバルフリーズが起こった後、プロトドライブの敗戦を経て、ベルトさんとハーレーがそれぞれドライブとマッハを考案した経緯とか、そんなスピンオフも面白そうだ。
冒頭でネタにしましたが、
新登場したライドクロッサーは一人乗りです。しかしトライドロンには助手席があって、二人乗れるようになっている。
ロイミュードを殲滅する兵器なんだから、助手席は決して必要ではないはずなんだけど、ベルトさんはトライドロンに助手席を設けた。こういう部分にベルトさん=クリムの人間らしさを感じ取れるんじゃないかなと妄想してみたり。
おもちゃのトライドロンは一人乗りだろっていうツッコミは勘弁な!
なお今回のゲストキャラ・七尾リラを演じる末永遥女史はかつて『轟轟戦隊ボウケンジャー』に出演しています。
今作は特にニチアサ出演経験のある俳優のゲストさんが多いですね。
それにしてもストーカー多過ぎだろ七尾リラ。
あんなに言動がヤバいストーカーが二人も三人も寄ってくる光景には恐怖を感じます。怪人より人間の方がコワイ。ストーカーもロイミュードも実は二人ずついた、というシナリオは面白かったのですが。
次回、なんだか霧子のストーカーっぽくなっていたチェイスさんは自分の立ち位置を見出せるのか否か。
味方になったところでライドクロッサーに二人乗りはできなさそうなのですが、マッハとチェイスさんが交代で乗るのかしら。