『仮面ライダードライブ』第13話感想 ~気をつけよう! バイクは急に止まれない!!~
またやった!でも、ロイミュードだしまあいいか。
ギャグ演出がかなり抑えられ、ぐっと見やすく感じられた今回。というか前回が遊び過ぎてただけなのですが。
落としどころとしては割とベタに収まったなーと。
ドライブVSマッハはライダーバトルというほどのこともなく終了し、剛のアウトローぶりが垣間見える形に。
この危なっかしさ、何か過去を隠してる雰囲気。アメリカでの修業時代に何かがあったのか、それとも何か事件があってマッハになる修業を始めたのか? すべては今後次第ということで。
剛は霧子に対してはちょっと線を引いてるというか、今の自分に深く関わらせたくない感じなので、剛を支えられるのは進ノ介しかいないでしょうね。
なので、「俺がブレーキ」という進ノ介の台詞は車&バイクがモチーフの今作らしい一言としてハマったのではないかなと思います。
一方で、「敵の力を使って悪を滅ぼす怪物どうし~」という剛の台詞は、初代からの仮面ライダーに対するオマージュというかリスペクトも込みでしょうし、そういう台詞もあっていいとは思うのですが、あんまりそういうこと言わなくてもいいよという気持ちもあり。
昨年の『鎧武』も思いっきり敵(ヘルヘイムの植物)の力使って戦ってたし、今更わざわざ口に出すほどのことでもないんじゃないかと。
まあ今回は「悪を倒すためなら多少の非道もやむを得ない」という文脈での台詞だったのですが。
それを諭す進ノ介は現さんの言っていた言葉を無意識に引用する形に。前回の容疑者がもっとゲストキャラとして目立っていれば効果大だったのですが、ちょっと弱かったかな。
進ノ介「悪を倒すためとはいえ、重加速を人間に掛けたら、お前もロイミュードとおんなじだろ!」
言っていることは進ノ介の方が正論なのですが、これは進ノ介が自分の中にちゃんとブレーキを持っているということなのですよね。
グローバルフリーズが元凶とはいっても、早瀬を傷つけたのは進ノ介自身だし、早瀬も一命を取り留めている。だからこそ進ノ介はロイミュードとの戦いに理性を(あるいは正しい心を)持って臨める。
「罪を憎んで人を憎まず」というスタンスを取り、そして自分の犯した罪についても受け入れている。それが結果として「市民を守る」というポリシーになっているのが、進ノ介というキャラクター。
剛の突っ走り方は、「ロイミュードによって何かを奪われた」という雰囲気があります。まだ明言はされてないので想像ですが、たとえばアメリカでロイミュードに友人を殺されて、自身も爆弾を抱える身体になった、とか。
言ってみれば進ノ介は翔太郎(W)の再話であり、剛は照井(アクセル)や流星(メテオ)の再話になるのではないかなと。
焼き直しというと聞こえは悪いですが。
もちろん単なる焼き直しではなくて、進ノ介は翔太郎のように大切な人を死なせたわけではないことがポイント。
早瀬はまだ死んでないし、だからこそ進ノ介は人間らしくあることができている。その辺のバランス感覚が大事なのではないかなーと思います。
なので、早瀬なり霧子なり特状課メンバーなりを喪った時に進ノ介がどうなるか、というのをすごく見たいのですが、『鎧武』とか見てると今の仮面ライダーで人が死ぬ描写を真っ向からやるのは難しそうなので、ちょっと望み薄かなあ。
霧子相手だと躊躇うけど剛にはさほど躊躇もなく発砲するチェイスさんが素敵。や、剛が仮面ライダーだと気づいたからではあるのでしょうが。
しかし今回はタイプワイルドと戯れてるうちに護衛対象を仕留められてしまうという失態。
次回、いよいよ本領発揮なるのか?