『仮面ライダードライブ』第10話感想 ~ひとりぼっちのブレンさん~
ハート様がはしゃぎまわる今回ですが、ブレンさんは出番なし。
次回は……次回こそは!
ブレンさんは5話でドライブに緑の液体……もとい毒をぶっかけていたくらいしかまだ活躍らしい活躍がないんですよね。デザインはすごく好きなんだけどなー、ブレンロイミュード。
迫る進ノ介の誕生日、ボルトの残した陰謀、そしてついに動き出すハート、と盛りだくさんの今回。
まさかボルトのエピソードに3話使うとは!
いちおう「2話完結」ではなくなったので、こういう柔軟性のある構成が飛び出してくるのは面白いですね。
ずっと引っ張ってきた謎もここで明かしてきました。
おおむね予想がついていたことではあったのですが、ベルトさん=クリムの過去とロイミュードの誕生過程をはっきり見せてくれたのはよかった。
かつてクリムは友人の頼みを断れずに、未完成だったロイミュードに動力源「コア・ドライビア」を与えてしまった。その結果、ロイミュードたちは重加速能力を手に入れ、人間への反乱を始めた……。
クリムが一人でロイミュードを開発したわけではないのがポイント。あくまでも友達のために自分の研究を提供した。
こうやって事情を明かされてみると、ベルトさんは進ノ介にシンパシーを感じたのかもしれない。二人とも「自分の行動が原因で親友を失った(傷つけた)」わけですから。
ロイミュードのボディを開発した、クリムの友達だったという科学者の存在も気になります。あっさり死んでしまったとは思えないので、やはり何らかの方法で意識だけは生き延びているのか。
「目的のためには肉体を失ってでも生き延びる」という部分はベルトさんとボルトロイミュードに共通の点というか。二人の対比が今回のエピソード、ひいては『ドライブ』を貫くキーだと思われます。
初代『仮面ライダー』の漫画版からして、命を落とした本郷が脳髄だけの存在になって生き長らえているわけですから、ベルトさんも正しく仮面ライダーの系譜に身を連ねる存在なんですよねー。
人間のあくなき執念がもたらすものとは。次回、注目です。
さて、今回の台詞から魔進チェイサーに与えられた役割のひとつが見えてきた感じですが。
ハートは自身が暴走した時のストッパーをチェイス=魔進チェイサーに任せている様子。魔進チェイサーがプロトドライブを研究して造られたものである以上、ドライブには魔進チェイサーと同等以上の、ハートを止めうるだけの力がある、とハート自身が認めているのではないかと思ったり。
今回のドライブVSハート戦でも、まったく歯が立たないわけではなく、タイヤコウカンでそれなりに応戦できていましたし。
ドライブというシステム自体はすでにロイミュードを根絶するだけのポテンシャルを有してはいる、ということなのかな。あとは装着者の資質の高さと、ロイミュードの進化の度合いが勝負を分ける。
んー、今回の活躍を見ても、どうにもハート様がラスボスって感じはしないんですよね。やはりベルトさんの元親友が実は意識だけ生きていて……という展開かな。