横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』感想 ~しかしタイトルが長い映画だ~

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本日公開のMOVIE大戦、行って参りました。

簡単に表すと「お腹いっぱい!」この一言に尽きます。

笑いあり涙あり? で完成度の高い良作。

 

 

※以下、内容に関するネタバレあり。

 

 

MOVIE大戦と言えば「前作のエピローグ」と「新作の外伝」そして「両ヒーローの共演」といった3パート構成。なのですが、それらが高いレベルで成立しているのが、今作の最大の魅力。

これまでは「あっちを立てればこっちが立たず」というか、片方がよくてももう一方のパートの内容が賛否両論呼ぶことがあったんですが。

どちらのパートも高いレベルの仕上がりだった、というのが何より満足感があるところです。

このところおなじみだった歴代ライダーや石ノ森ヒーローの客演は今回ありません。そのぶん『ドライブ』『鎧武』メインキャラの魅力が炸裂!という一本。

 

それではあらすじをざっくりと。

 

●鎧武パート「進撃のラストステージ」

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宇宙の果ての星で、新たな世界の創造を見守っていた紘汰と舞。しかしそこに機械生命体・メガヘクスが来襲し、舞をさらってしまう。

かつてヘルヘイムの侵略に打ち勝った存在であり、他の生命を自らと融合し続けることで際限なく進化を続けようとするメガヘクス。ひとり立ち向かう紘汰だが、紘汰の記憶を読み取ったメガヘクスは鎧武を打ち破り、次なる目標を地球に決める。

沢芽市に現れたメガヘクスに対し、唯一ベルトを持っている光実が迎撃に向かうものの、メガヘクスが出現させた戦極凌馬に手も足も出ない。

果たして光実は、そして貴虎は、この危機を乗り越えられるのか――?

●ドライブパート「ルパンからの挑戦状」

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謎の怪盗アルティメット・ルパンを追うことになった特状課。だが重加速をも自在に操るルパンに、進ノ介たちは苦戦する。

ルパンことゾルーク東条の目的とは、英雄として名を馳せること。ブレイクガンナーのデータを盗み出して変身能力を手に入れたルパンは、「仮面ライダールパン」を名乗り、仮面ライダーの名前を賭けてドライブに挑みかかる。

ルパンの圧倒的な力の前に、絶体絶命のドライブ。変身解除した進ノ介目がけて放たれる凶弾の前に、ベルトさんが飛び出した……!

 

という感じで。

『鎧武』の方は呉島兄弟に焦点を当てたエピローグ、『ドライブ』は仮面ライダー対決で明かされるベルトさん誕生秘話、といった内容になっています。

大戦パートはいつもながらの派手なお祭りバトル。毎年ドッカンドッカンやっているので、もう宇宙に行くとか編笠かぶる程度では驚かなくなってきた。

 

前半の『鎧武』の魅力は呉島兄弟の共闘、これに尽きます。テレビ本編での二人の関係を知っているだけに、龍玄と斬月が一緒に戦ってるだけでこみあげてくるものがありますね。やっぱり一年続いた積み重ねがあるからこそのエピローグがMOVIE大戦の魅力だ!と再確認。

ちょっと地球がしょっちゅう危機に晒され過ぎな気はしますが。本編でインベスをきれいさっぱり処理しちゃったので、最終回のコウガネ、ファイナルステージの魔蛇、今回のメガヘクスと新たな脅威が続々。

物騒だなあ沢芽市は……。 

 

『ドライブ』側は進ノ介がベルトさんに対する素直な内心を吐露するなど、「これ本編でやるレベルの重要度じゃない?」と思うほどの王道ストーリーが展開されるのですが、なんといっても個人的なポイントは進ノ介を演じる竹内涼真くん。

ぶっちゃけ私は竹内くんの演技力は発展途上というか現段階ではイマイチだなーと思っています。声も一本調子な時があるし、クサい台詞・熱い台詞をかっこよくこなせてないと言いましょうか。

しかし今回の映画での、ベルトさんが機能停止した時の「泣き」の演技がなかなか良かった。これからの伸びが楽しみになってきました。

進ノ介というキャラクターも難しい役なのですが、春映画や夏映画、そして今後のテレビシリーズに期待といったところ。

 

大戦パートは両パートでの敵が融合するというおなじみの展開、映画限定のフォームが活躍というのもおなじみの展開。

個別パートではどちらもシリアス一直線なだけに、紘汰と進ノ介の笑えるかけ合いが面白かった。

紘汰は鎧武パートでは出番少なめで、演技も抑え気味というか落ち着いた感じなのですが、大戦パートだとどう見ても『鎧武』本編の前半あたりのテンションに戻ってましたねー。

最後にちょっぴり笑いを提供してくれるハート様とか、個人的には割とお気に入り。

まあ大戦パートでもっとも愉快だったのはたぶん戒斗なのですが。登場直後のあの行動はもはや安心感すら覚えるレベル。

とにかく『鎧武』と『ドライブ』の魅力が詰まった映画でした。両方のファンはもちろん、どちらかだけのファンという人でもたぶん満足できるはず。

もう春と冬の映画はぜんぶ柴崎監督に任せればいいんじゃないかな!

 

余談ですが、DVD付パンフレットの出来がけっこうよかったです。

パンフレットってあんまり買わないんですけど、たまには手を出してみようかな、と売店に赴いてビックリ。

お値段1,550円(税込)……!

メイキングDVDとか入ってるにしてもちょっと割高かと思ったのですが、キャスト・監督・脚本のミニインタビューなどに加えて、

なんと『ドライブ』の2号ライダー・マッハの姿が三面図付きでしっかりと。

今回の映画ではまだ声だけの出演ですが、演じる稲葉友氏のコメントも掲載されています。一足先に新ライダーの姿をじっくり見たい、という人なら「買い」かも。

 

ちなみに今回は東映の大首領がついに警察上層部を掌握してました。

個人的に一番の笑いどころ。

平成ライダー初の映画である『仮面ライダーアギト PROJECT G4』で藤岡弘、氏が警視総監を演じていたのは有名ですが、その担当Pである白倉氏が警察のお偉いさんの席に座っているのは感慨深いわ変な笑いが出そうになるわでもう大変。