『仮面ライダードライブ』第22話感想 ～粉はあります！ チェイスの命もまだあります！～

割烹着で笑いを取りに走る課長、さすがのギャグ担当。

ネタの鮮度がすでにちょっと古いのは気にしない。

というわけでフォーミュラ登場回だったのですが、うーん……。

フォーミュラの見た目については「動けば格好いいのはいつものことよね」と言えるくらいにはよかったのですが。

どうも今回のバトルシーンが個人的にかなりポイント低かったです。

もうちょっとやりようがあっただろ……先週の期待を返してくれよ……。

というわけで、ここで叫ばせていただきます。

お前トレーラー砲持って動いてみせろよ！

棒立ちでぶっ放してるだけじゃ面白くないんだよ！

Ｆ１カーをモチーフにしているのですから、タイプフォーミュラの売りはその速度ということなのでしょうが、走りながら殴っているだけではハンドル剣の必殺技などとやっていることが変わりません。

フォーミュラでも徒手空拳ではやっとチェイサーと互角、くらいがちょうどよかった。がっつり格闘戦をやってから（スーツの動きにくさを考慮するとかなり困難ではありますが）、フォーミュラの持ち味を活かして、高速移動しながらトレーラー砲を撃ちまくってチェイサーを翻弄するとか、それくらいやってほしかった。

武器そのものが昨年の火縄大橙DJ銃とさほど変わらないだけに、

重厚極まるカチドキアームズとは方向性の異なるアクションをやってほしかった

のですが、その願いは惜しくも実らず。

あとは人それぞれ好みもあると思いますが、チェイスの強敵感がいまひとつ足りなかったのが問題。

昨年の斬月・真や一昨年のフェニックスは、中間強化フォームで真っ向勝負するに値する存在感というものがあったのですが、どうもチェイスは強さの見せ方があんまりよろしくない。

トリプルチューンで若干シルエットは変わっているのですが、これまでの武器の流用に過ぎず、見た目のインパクトが弱すぎ。

フェニックスの炎の翼や、他のライダーとはがらりと変わった斬月・真の鎧など、一目で「こいつはヤバい、強い」と思わせなければいけません。チェイスは本体が登場時とまったく変わらないので、それ以外の部分で巧く表現しないといけません。前回は奪ったシフトカーと超重加速で、その強さを見せつけました。

で、今回のチェイス。

お前シフトカー全部取り返されちゃったじゃん！

前回より弱くなってるじゃん！

なのでチェイス単体でもドライブが勝てないということを印象付けなければいけないのですが、超重加速の演出が前回と大差ないので、いまいちピンとこない。

もうデッドヒートでも動けないほどの重圧を繰り出すくらいでよかった。

総合的に見て、近年の中間強化フォーム登場回の中ではちょっと悪い部類だったかなー……という感想です。

前々からだけど、『ドライブ』は前編ではそこそこうまく盛り上げるのに後編の出来栄えが微妙、ということが多いなあ……。

一方でとにかく面白くなってきたのは剛。

打倒ロイミュードにかける情熱は誰よりも強いのですが、ドライブがマッハを抜き去る大幅強化、姉ちゃんは憎むべきチェイスにお熱、とじわじわ追いつめられてきました。

飄々とした姿の多かった剛ですが、今回の激昂シーンはかなりよかった。

「ドライブは人を助けるライダー、マッハは敵をぶっ潰すライダー！ それでいいじゃん……」

一般怪人相手には好成績のマッハですが、デッドヒートになってもハート、メディックたち幹部には敵わず、チェイスを自分の手で倒すこともできず……とアイデンティティ揺らいできてる感あります。

もっと闇堕ちしようぜ！

演じる稲葉くんも、登場当初からの上達が感じられます。

進ノ介を演じる竹内くんも初期に比べるとずいぶん巧くなってきて、役者陣の成長が垣間見られますねえ。

さて次回。

「傷ついたチェイスを見つけた霧子。進ノ介らに内緒でかくまうと、マッドドクターでこっそりと治療をする。」（テレ朝公式の次回予告より）

割とみんな忘れていたマッドドクターが面目躍如の予感。

中盤戦も佳境というところで、香村純子さんが脚本に参戦とのこと。

ここ数年のスーパー戦隊シリーズに数多く参加しているだけでなく、『仮面ライダーウィザード』でもダブルメインライターの片割れとして活躍しました。

なんと今日の『Go！ プリンセスプリキュア』の脚本も担当していたそうなのですが、

一人の脚本家が戦隊・ライダー・プリキュアのニチアサ３作品を制覇

ってもしかして史上初なのでは……？

映画『スーパーヒーロー大戦』を戦隊シリーズに含めるなら米村正二氏が３作品に参加していますが、すべてのTVシリーズに参加したのは香村純子が初めてでしょう。