横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダー4号』エピソード1感想 ~飛んで飛んで、回って回る~

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仮面ライダー4号』。

映画『仮面ライダー3号』の世界から繋がる完全新作ストーリー。

3月28日に第1話・第2話が、4月4日に第3話がdビデオにて配信予定です。

仮面ライダー3号』の先着入場者特典として配布されたのが、その第1話を収録したDVD。

こいつが思ってた以上に面白かったんだ……!

 ※以下、『仮面ライダー4号』および映画『仮面ライダー3号』のネタバレがあります。ご注意ください。

 

●あらすじ

エピソード1「死斗! 仮面ライダーは三度死ぬ!!」
(脚本・毛利亘宏 監督・山口恭平)

――4月4日、9時55分。

特状課で目を覚ました進ノ介は、霧子からお叱りの電話を受けていた。

今日は非番の日で、剛と三人で映画を見に行く約束だったのに、特状課で寝過ごしてしまっていたのだ。

と、そこへ謎の二人組……乾巧と桜井侑斗が駆け込んでくる。

二人に連れ出されて市街地に向かった進ノ介は、ショッカー怪人が暴れている現場に遭遇。ドライブに変身し、怪人たちに立ち向かう。

戦闘に出くわした剛もマッハに変身して参戦するが、怪人を倒したと思い込んで変身解除した直後、剛は怪人の自爆に巻き込まれてしまう。

命を落とす剛。泣き叫ぶ霧子。進ノ介は唖然とすることしかできず――

――4月4日、9時55分。

進ノ介は特状課で目を覚ます。

霧子からの電話。突然やってくる巧と侑斗。街で暴れるショッカー。殺される剛。何もかもが、さっきと同じ。そして、誰かが死ぬと、時間は巻き戻る。

繰り返される4月4日に、既視感を覚える進ノ介。しかも時間が巻き戻るたびに、出現するショッカー怪人が増えていく!

一方、打ち破られたはずのショッカー首領は新たな改造人間・仮面ライダー4号と、その専用マシンの開発を進めていた……。

「世界は本当に、元に戻ったのだろうか……?」

●この作品のポイント

・まさかのループもの! ハードなストーリー
・あの演出、あの俳優がファンの心を直撃?
・4号の活躍はまだお預け

 

◎この作品、ココがよかった!

・巻き戻る時間、ループに立ち向かう物語

あらすじを読んでいただければおわかりの通り、「誰かが死ぬたびに巻き戻る」時間に巻き込まれた進ノ介たちの戦いを描いたストーリー。

同じ時間をぐるぐる回る、いわゆる「ループもの」はSFやファンタジーなどでおなじみのジャンル。

昨年は日本のライトノベルを原作とした映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』がヒットを飛ばしましたし、東映特撮に限っても『仮面ライダー龍騎』や『未来戦隊タイムレンジャー』などにループもののエピソードがあります。

繰り返すたびに状況が悪化していくという点では、映画『バタフライ・エフェクト』っぽいなーと思いました。

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まずは導入部分が終了といったところで、ここから4号がどう物語に関わってくるのか? 進ノ介たちはループを抜けられるのか? 気になるところです。

また、『3号』で殺されたはずの剛が『4号』の中ではちゃんと生きているというのも大きな謎のひとつ。

この第1話の中でも二回殺されてしまったり、先日放送のテレビ本編23話でも噛ませ犬をさせられたりと、かなりのやられキャラぶり……。

誰か詩島剛に救いの手を。

 

・懐かしの演出&俳優に涙

オープニングの演出がどう見ても『555』で、まず『555』ファンがやられます。

次に、白字の明朝体で脚本や監督の名前が画面隅に表示されて、『クウガ』ファンがやられます。

(※キャストの名前も本編冒頭に表示されるので、『クウガ』とは若干異なるのですが)

そして、物語のキーパーソンとしてまさかまさかの登場、

海堂直也/スネークオルフェノク

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『555』本編と同じくフェンスや手すりにタカタカと指を当てながら登場、当時そっくりの海堂ファッションを見せつけたところで、『555』ファンがもう一度やられます。

ああもうなんだこの懐かしい演出は!

『3号』から続投してくれている半田健人氏、中村優一氏もいい演技で、『3号』と同じかそれ以上に楽しませてくれます。

 

×この作品、ココがダメだった……

ダメというほどの部分もなくて、「強いて挙げるなら」レベルですが。

・第1話だけでは何もわからず、4号も登場せず

このエピソード1はあくまで導入部、「起承転結」でいうところの「起」で、「時間がループしてる」という事象をじっくり見せただけ。

これを本筋が進んでいないと捉えるか、丁寧な導入をやってくれたと考えるか。

個人的には映画の3号同様、4号も冒頭からド派手に登場してくれるに違いない! 声を演じる松岡充氏の熱演がまた観れる……! と勝手に期待値を上げていたので、話を楽しみつつも「まだ4号出ないのか?」とやきもきしてしまったんですよね。

この第1話は4号とその専用マシン・スカイサイクロンが完成したところで終了し、
4号の雄姿を見たければdビデオに会員登録して2話以降の配信を待て!

ということ。

ほんとうまくできてるなあ。

●小ネタ諸々

・ドライブ本編用に作った素材を使い回しただけかもしれないけど、進ノ介たちが三人で見に行こうとしてたのが「マーマーマンション」(テレビ第20話に登場)の劇場版というのは本編のネタをうまく拾ってくれたな、と。

20話では熱く語る進ノ介にちょっと引き気味だった霧子も、一緒に映画見に行くくらいにはマーマーマンションにハマったということか……!

しかし2015年のこのご時世にモノクロのサイレント映画って誰の趣味だろうねほんとに。

・タイプテクニックがクウガのペガサスフォームばりに活躍。テレビ本編ではこのところすっかりご無沙汰で、緑の銃使いの宿命を感じずにはいられないところですが、やっぱり銃ライダーって強さの演出も難しいのかなあ。

・剛が殺されても無言で痛ましい表情を浮かべるだけだった巧と侑斗が、進ノ介が殺られたらちょっと狼狽したり「泊!」って叫んだりしたのはなぜだろう。巧と侑斗は『3号』の記憶を保持していたということか。

●総評

粗が見られた『3号』とは異なり、ハードなストーリーを堅実に展開してくれた第1話でした。オリジナルキャストたちの好演も拝むことができて、リアルタイムからのファンとしては嬉しい限り。

これから配信予定の第2話・第3話にも期待が持てる出来。

制作側の思うつぼだとはわかっているのですが、ちょっとdビデオに加入したくなってきた……。