横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ 春休み合体1時間スペシャル』感想 ~単細胞がトップギア!~

f:id:owustet:20150329113048j:plain

昨年に引き続いての実施となった春のコラボ特別番組。

なんかこう、最近のテレ朝がしょっちゅうやってた「お試しかっ!&Qさま3時間スペシャル」なんかと同じ匂いを感じる。

このまま春映画に合わせた恒例の合体スペシャルとなっていくのだろうか……。

※『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』のネタバレが若干あります。ご注意。

●あらすじ

「俺たちはロイなんとかじゃない、忍者だ」
「忍者? 嘘つけ、こんな派手な忍者どこにいる?」

街でロイミュードがどんよりを起こして人々を襲った! 現場に急行したドライブだったが、そこにいたのはカラフルなロイミュードで、しかも5人組なうえ、自分たちのことを「忍者」だと名乗っている。明らかに言動が不審な赤い忍者を緊急逮捕した進ノ介は、取り調べを行う。だが赤い忍者の言っていることは支離滅裂で、まったくいうことを聞かないため逆にペースを奪われてしまう。ベルトさんも、この世界には存在しえない忍者だという分析を下し、さらに謎は深まる。そんな時、街で再びどんよりが発生して――

東映公式サイトより)

 

●このスペシャルのポイント

・共演! 忍ばない忍者とバイクに乗らないライダー
・映画『仮面ライダー3号』に繋がるストーリー、あの人も特別出演
・あくまでもメインはダブル主人公、他のメンバーは出番少なめ

 

●このスペシャル、ココがよかった!

・戦隊&ライダー共演、映画の補完は今年の方が上か

単なるお祭りコラボでは終わらずに、上映中の映画『仮面ライダー3号』の前日譚として機能するストーリーになっていたのが好印象。

歴史改変マシンの出所とか、「ドライブ&マッハ以前にも仮面ライダーと呼ばれる戦士はいたが、その中に3号はいなかった」という剛の調査、「俺には見えた。お前は、いずれ死ぬ」という3号の台詞などなど、春映画のネタが随所に盛り込まれていました。

また映画ではほとんど脈絡なく登場したニンニンジャー一行ですが、今回の事件でライダー世界の時空の歪みに巻き込まれていたから、という一応の言い訳が立つようになりました。

あと何より驚いたのが及川光博の出演。

f:id:owustet:20150329113507p:plain

春映画の宣伝番組だということは理解していたのに、「3号は出てもさすがに及川光博は出ないだろう」と高をくくっていました。

ラストの顔出しスーツで変な声出ました。あそこで『仮面ライダーW』みたいに3号のマフラーがたなびいてたらもう満点をあげてもよかった。

テレビスペシャルのラストシーンから映画の冒頭に繋げる(そして及川光博の曲に合わせてCMを流す)エンディングもポイント高い。

 

●このスペシャル、ココがダメだった……

・アカニンジャー/天晴とドライブ/進ノ介以外がかなり空気

f:id:owustet:20150329113448j:plain

キニンジャーの凪なんかは『ニンニン』本編でも今のところかなり空気なのですが、その他メンバーも今回はいまいち出番が無く。

昨年の『トッキュウVS鎧武』では、ライトと紘汰が行動してる間、トカッチやミオが光実&舞と絡んでたりして、サブキャラどうしでちゃんと交流があったのになあ、と思いました。

コラボスペシャルとしてはちょっと残念だった部分。

今年は完全に天晴と進ノ介のコンビで話を回してて、霧子やニンニンレギュラーは台詞がかなり少なく感じました。

画面に出てはいるけど、存在感があまり感じられなかった。

あと、それに伴ってか今回の天晴は本編よりちょっとだけ頭がよくなってるというか、精神年齢高めな気がしました。熱血なのは変わらないんだけど、「熱血バカ」というよりも「機転の利くバカ」って感じで。

『ニンニン』本編では天晴がメンバー最年長で、親と祖父以外は周りに年下ばっかり、という環境なので、進ノ介との絡み自体は割と面白く見ていられました。

この辺、役者さんが『ニンニン』本編にフィードバックしてくれたらそれはそれで面白いのですけど。

 

●小ネタ諸々

・ビルの中から戦隊ロボを見かけて「疲れているのか……?」ネタは定番にしていくのだろうか。

また一方で、停止したシュリケンジンの足下にパトカーが集結するのも戦隊ではめったに見られない画なので新鮮。スーパー戦隊って巨大ロボに対するツッコミや世の中の反応が基本的に無い世界なので、一瞬とはいえ新聞やテレビでシュリケンジンが取り上げられたのも面白かったです。

『ドライブ』の世界にニンニンジャーが来た、という設定ならではの絵面。

・『仮面ライダー3号』『仮面ライダー4号』のせいで、剛がショッカー怪人と戦っている姿を見ると不安に駆られるようになってしまったのは私だけではないはず。3号と戦ってる時は安心して観てたのに、後半の戦闘シーンはもういつ爆散するかとヒヤヒヤしてた。

・天晴の取り調べのシーンで霧子がボケ担当してるのは「おっ珍しい」と思ったところ。

・個人的にお気に入りは特状課のセットで課長と爺ちゃんが「妖怪なんていない」「いや、いる」とケンカしてるシーン。ベテラン役者どうしが全力でお笑いやってるとほっこりします。

 

●総評

「自分たちの故郷に帰る」「自分たちの暮らす沢芽市を守る」という具合に、曲がりなりにも繋がる部分があった『トッキュウVS鎧武』と比べると、コラボレーションとしての完成度は昨年に一歩譲るかな……? というところ。
しかしながら、春映画『仮面ライダー3号』の宣伝および補完としては、花丸をあげられる出来栄えのTVスペシャルでした。

あとやっぱり、CMで春映画の内容見せすぎ。