横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダー鎧武』第29話感想 ~情けない大人たちのワルツ~

f:id:owustet:20140511123124j:plain

「戒斗を抑えてほしい。できるよね?」

「お安い御用だ……」(できるとは言ってない)

 

本気で挑んでレモンバロンとやっとこさ互角のシド。
ロックビークルを残らず壊されていった戦極
ことあるごとにパシリやらされてる湊。

なんかこう、ユグドラ勢がことごとく凋落してきました。とてもじゃないけど禁断の果実を手に入れられる未来が見えない。

そんな連中に引きずられてどんどん暗黒面に転がり落ちていくミッチ。斬月への変身というやり口が草加に似てる、と前回話題になりましたが、今回も複数のベルトを自作自演のために使い分けるという荒業を披露してくれました。

演じる高杉くんの名演もあいまって、草加と互角以上の腹黒キャラになりそうな予感がします。ミッチにはぜひとも行くとこまで行ってほしい。

 

一方、蹴落とされたと思ったら一足飛びに核心に近づいた貴虎。サガラが戦極に伝えた以上の内容を知らされることとなりました。

ヘルヘイムの文明は、果実によってのみ滅びたわけではなく、生き延びてもなお力を求め続けた者たちによって滅亡した……というのが、今回明かされた事実。

ロシュオさまに統治力がなかったのか、デェムシュをはじめとするオーバーロード軍団がアホだったのか。

たぶん両方。

どっちにしろ殺されてしまったその他大勢の生存者がいるわけで。ヘルヘイムの侵略が地球に到達して、戦極ドライバーで10億人が生き残ったとしても、同じ事態が起こる可能性はある。戒斗とかシドあたりは嬉々として殺しに走りそうだしなあ。

森に適応できるシステムがあれば人は生き延びられると確信していた貴虎ですが、たとえ生き延びてもきっと人類はお互いに争うことをやめられない、という現実を前に戦慄。

2話くらい前にようやくオーバーロードの存在を知ったところなのに、この急転直下の展開では貴虎の頭がパンクしそうで心配です。あんまり知性派ってわけでもないし。

 

さてそうなると、気になるのは暗躍するサガラの目的。紘汰にも戦極にも手を差し伸べつつ、オーバーロードともはじまりの女とも接触している。開始当初はサガラがここまで重要キャラになるとは思ってもみませんでしたねえ。

禁断の果実を誰かが手に入れた時、その獲得者は神にも等しい力を手に入れられるとしても、他の人間や世界には何が起こるのか。地球はヘルヘイムと同様に滅びの道を歩んでいくのか。

だとすれば争いを加速させているサガラの思惑は……などと考えを巡らせていると、本作の最終的な落としどころはこの辺かな、というのをぼんやり思いついてきます。願わくばその予想をいい意味で裏切ってほしいところ。

 

で、来週はキカイダー登場。街に襲来したデェムシュとどつき合いでもするのかと思ったら、次回は時系列を少し遡ってのエピソードとなるようです。

春休みスペシャルも含めるとまるまる2話も本編の尺が削られてしまったことになりますが、虚淵脚本はこれに対応できるのか。

できれば終盤が駆け足展開でバタバタするのはやめてほしいなあ。1クール目の展開が遅めだったのが足を引っ張らないといいんですが。