横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『仮面ライダー鎧武』第36話感想 ~傷ついて、傷つけられて~

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「大切な人が傷つくより、自分が傷ついた方がいい。そうだよね、紘汰さん」

「他人のために傷ついて、利用されて! そんなもの嬉しくもなんともないよ!」

チーム鎧武の呉島光実は、もういない。

 

というわけでミッチも来るところまで来たなという感じの最新話。このところ毎回のように言ってる気がしますが。

ちなみに上が初変身時のセリフ、下が今回のセリフですねー。奇しくも、初変身回と同じ柴崎貴行監督が今回を担当しています。

すっかり変わってしまったミッチですが、個人的にはかつてのミッチが既にいないということを紘汰がわかっているか否かが問題だと思います。ついにミッチが実の兄をも直接手にかけたと知った時、紘汰はどうするのか。

「話してもダメだった奴と、お前は戦ったばかりじゃないのか!」

「もし呉島光実の頭の中が、本当に化け物と同じだったら……お前は今度こそ戦えんのか? あいつと!」

インベス化のフラグを立てつつある戒斗さんの今回のお言葉。「戦えんのか?」という言い方が戒斗っぽくないですが、なんか好き。

直近の記事でも書いてることですが、平成ライダーのひとつのテーマとして、「異形の存在との相互理解」というのがあります。

で、人間どうしのぶつかり合いの下地を作りつつ、そこにオーバーロードという異形の存在が介入してきた、というのがここまでの『鎧武』。

オーバーロードとの相互理解を目指そうとした紘汰は、デェムシュやレデュエと戦い、オーバーロードとわかり合うことは無理だ、という意向にシフトしつつある。

だからこそ紘汰はミッチを……というか人間を?信じたいのかなー、と。

今のところ『鎧武』は人間どうしでさえもわかり合えないのか、という方向に行きそうで怖いのですが。

 

さてそんな紘汰、今回とうとう食欲を心配されるレベルに達してしまいました。今回出番のなかったお姉ちゃんもこのままだと密かに干からびてしまいそうだし、次々に大切なものを失っていくなぁと。

そこまで追い詰められ、たくさんのものを失いながらも、人々のためにと力に手を伸ばし続けた紘汰がどうなるのか。初心から一貫している主人公が多かった平成二期の中で、こうもハラハラさせる主人公も久々。

あと、某所で目にした意見。

戦極ドライバーが果物を「切り開く」ベルトになっているのに対して、

ゲネシスドライバーは「搾り取る」ベルトになっている、と。

戦極ドライバーを使って未来を切り開こうとする子供たちに対して、ゲネシスを使ってその未来を搾り取る大人たち……

というのが『鎧武』前半の構造だったわけですが。

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そこから紆余曲折を経て、ミッチがゲネシスを、貴虎が戦極ドライバーを使って戦うことになったのは、実に面白い流れ。

 

次回、映画宣伝のサッカー回にして戒斗主役回。インベス化が始まりそうな戒斗さんの超次元サッカーが飛び出す……のか?

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一堂に会したライダーたちの中で、そこはかとなく運動神経悪そうな戒斗さんの図。