横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

相撲を横目に

鶴竜が初優勝。よく頑張った。

 

仮面ライダー鎧武』第22話・23話感想

 「裕也は犠牲になったのだ……古くから続く果実の侵略、その犠牲にな……」(あながち間違いでもないと思ってる)

 従来の「2話で1エピソード」構成からの脱却を掲げている本作ですが、実際のところ完全に脱却できたわけでもないと思うんですよね。2話ずつである程度まとまったストーリー構成になっているなあ、となんとなく感じられます。今年に入ってからは毎回何らかのイベントを起こして次回に続けているので、1話でも見逃すと置いてきぼりにされるのですが。

 

というわけで今回のポイントは、裕也を殺したという事実に紘汰がどう向き合うか、というところ。なんつーか朝起きて一回観るぶんには問題がないように感じるのですが、改めて繰り返し観てると何かが解決したわけではないというか、うーんどうなんだこれ。

「自分の手で友人を殺した」という事実そのものよりも、「インベス化した人間を当たり前のように殺した」、すなわち否定してきたユグドラシルと自分が同類だったということの方にショックを受けているような。

生き延びるためとはいえ誰かを犠牲にするやり方は認めない!というのが紘汰のユグドラシルに対するスタンスであり、そんな自分がかつて裕也を犠牲にすることで生き延びていた、と知ったから今回は悩んでいた。「誰を殺したか」ではなく、「なぜ殺したか」について、紘汰は悩んでいたんじゃないか。たまたまそれが裕也だったというだけの話であり、この考えで行くと1話で殺したのが阪東さんであろうとラットであろうと紘汰は同じように立ち止まったんじゃないの?というのが、今日の昼間に見返して感じたこと。もう一回見返したらまた考えが変わるかもしれません(笑)。「誰を殺すか」という問題にこれから踏み込んでくる可能性もあるかもしれないし。

その苦悩を経て紘汰が立ち直ったのは、「誰か(裕也)を殺すことを犠牲の一言で片づけない」ということによるものかな、と。あくまでも当初のスタンスの再確認にとどまっており、裕也を殺して云々という感じではない。「確かに俺は過ちを犯した!だからこそ、同じ過ちが繰り返されるのを見過ごせない!」という今回のセリフからすると、それが誰であろうともうこれ以上犠牲にしたくないし、させたくないということですね。筋は通ってるんですが、期待してたような「友人殺し」に対する苦悩は見られなかったかなー、というのが正直な感想。まあ、私が勝手に期待してただけなんですが。

 

あと、今エピソードで注目したいのはミッチの空回りっぷり。紘汰に隠そうとしていた秘密が他の連中の手によって片っ端から暴露されていくという、ここしばらくの一連の流れ。第1クールではシドや兄貴を相手に綱渡りを繰り返し、自分の思う通りに行動してきたミッチですが、ここにきてツラい現実が突きつけられております。すなわち、世の中そうそう思い通りにはいかないよね、ということ。ミッチの行動原理は「紘汰たちに穏やかな生活を送っていてほしい」という願いなのですが、当の本人たちがそれを望んでいるのか、というところが抜け落ちているような。最近は「紘汰たちは穏やかな生活を送るべきだ」くらいにまで思考がシフトしてきているのですが、物事が自分の思惑通りにいかなさすぎて、どんどん言動が怪しくなっていく……。ミッチを信じきってる描写が最近とみに多かった紘汰とは好対照ですねえ。

 

ともあれ決意を新たにした紘汰がカチドキアームズでスカラー兵器を粉砕!デストロイ!したところで次回に続く。トッキュウとの春休み合体スペシャルを挟んで次回からどういうストーリーを展開するのか、予想がつかなくて楽しみ。