横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

『キャプテン・アース』第7話感想 ~アゲマキの遺志を継ぐ女、ハナ~

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出撃だけでも割と金かかりそうなのに、いつもどこかしら破損して帰ってくるアースエンジン。基本的にギリギリで勝ちを拾っているような状況なのも哀愁を誘います。

この姿を見てると方舟派の言うこともちょっとわかるような気がする不思議。

 

さて今回は、父親周りの状況も落ち着いて、子供達が一人立ちを始めるよーというお話。

ただし好き勝手に動き始めるのではなく、子供は子供なりに力を合わせないと何もできないよ、ということが示されたかなと。アースエンジン単体ではどう足掻いてもキルトガングに勝てない、とわかりましたからね。

そういうチームを組んだことで、『スタドラ』との差別化というか方向性の違いが改めて明確になってきたかな、という気はします。

ここまでのキャプテンは「外敵がありながらもひとつにはまとまれない人間たち」という内輪揉めで話を転がしてきていて、基本的に主人公とそのメカの活躍でカタルシスを得るつくりにはなっていなかったんですね。

毎回タクト(タウバーン)の見せ場を用意して、一話完結的に盛り上がりの波を作ってきたスタドラとの大きな違いはそこかな、と。

ただ序盤のスタドラは逆に言えばタウバーン無双くらいしか素直に楽しめるところがなかったんですよ、伏線なんかはまだ撒いてる段階だったし。それが一段落して、タクトとスガタがサイバディでの殴り合いを通して気持ちを通じ合わせる8話、ミズノが参戦する9話くらいから加速度的に面白さを増していく。

キャプテンも状況の説明や舞台の準備はあらかた整ったので、ここからぐっと面白くなることを期待したいところ。

 

今回を見ての個人的な期待としては、ハナとワコ(『スタドラ』のメインヒロイン)の共通性を挙げておきます。

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ワコというキャラクターは、なんと言うか食い意地が張ってる奴だったんですよ。第1話から腹を空かせており、スガタの家で朝飯をたらふく食ってたりしてる。

それでなくともワコがものを食べるシーンは意外に多くて、全25話のうち17話で何か食ってる、もしくはそれに類する描写があります(私調べ)。全体の7割近いエピソードで食事をしてるという、「もの食うヒロイン」だったわけです。

で、ハナもまた食べるということに対して意欲を見せるヒロインです。第3話で基地の外に出られた時は、7月なのに嬉々として焼き芋を頬張っているし、今回はメロンに興味を示して、ラストのオチにメロンが持ってこられている。

4人で食卓を囲んでスイカを食べるシーンを見てると、「食べる」という行為に対してそれぞれの姿勢が見えてくるのではないかなあ、と。

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平然と食べ進めるダイチとアカリ。
2人よりも遅めのペースで食べるハナ。
スイカに手をつけないテッペイ。

ダイチとアカリは食べるという行為を割と当たり前、自明のものとして捉えている節がある。テッペイは食べることに対して興味が薄く、ネガティブな感覚を持っている。そしてハナは食べることをすごく楽しみにしているというか、食べることにポジティブな関心があるように見える。

印象的だったのは女性陣が「メロン?」と目を輝かせるシーン。

アカリはあれでいいとこのお嬢さんっぽい(両親の職業的にも)ので当然メロンを食べたことはあるだろう、と予想できるのですが、ハナはその出自やグローブ施設に監禁状態であっただろうということを考えると、メロンなど食べたことがないはず。

だからあのシーンでの2人の喜びは、まったく違ったものとして捉えることができるでしょう。

未知なるものへの前向きな興味・関心。それをハナは持っていると示されつつある。

それが、『キャプテン・アース』という宇宙進出の物語にどう絡んでくるのか。

ワコの遺志を継いでハナもまた食い意地系ヒロインへの道を少しずつ歩み始めているわけですが、一見同じように思えてもハナとワコとの間にもまた隔たりがあるはず。その辺がどういう魅力として出てくるのかは、今後の展開を楽しみにしたいですね。