横須哲斗のごった日記

仮面ライダーを中心にまったり語るブログ。アニメ・漫画・小説・ゲーム・映画など諸々。

漫画『仮面ライダークウガ』第2話感想 ~だから見ててください!俺の、借金!~

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ダリナンダアンタイッタイ。

月刊ヒーローズで連載中の漫画『クウガ』。気になる第2話は……

ひとつ! 一条刑事は、謎の怪人どうしの戦いを目撃!

ふたつ! 夢を追う男、五代雄介が北海道から東京へと旅立つ!

そしてみっつ! 五代雄介、一条さんからお金を借りる!

 

この漫画、気を抜くとやられる。

一条さんがテレビ版とは大きく異なっているというのは先月の記事

で話題にした通りでしたが、五代雄介もすっかり別物になっていました。

細かいことはおいおい書くとして、まずは今回のあらすじをどーんと。

 

一条の目の前で激しく争う、2体の怪人。決着つかず、両者はともに姿を消す。

現場に残された死体を調べた結果、一部の蜘蛛の持つ毒と似た成分が検出される。また、九郎ヶ岳の遺跡でも怪死事件が起こったということが話題になっていた。

謎の怪人の出現に、法の下で人を裁き人を守るという、自身の価値観が揺らぐのを感じ、一条は動揺する。

迷いを振り払うかのように、たまたま出くわしたひったくり犯を追いかけるが、その最中に奇妙な青年と遭遇。彼に邪魔されたせいで、ひったくり犯を取り逃がしてしまう。

警察署に連行された青年は、「2015の技を持つ男」五代雄介と名乗った。その底抜けに明るい言動と考え方に、一条は呆れを隠せない。

その矢先、再び怪事件の一報が届く。五代を放り出し、現場へ急行した一条が見たものは、巨大な巣を張って人々を惨殺する蜘蛛の怪人の姿だった。

雄叫びと共に銃を抜き放つ一条。そして、五代は――

 

というところで次号へ続く。

テレビ本編で登場していた「五代雄介」像とは離れています。やっていることは冒険家、ではあるのですが。

タンポポの種のように世界を飛び回って、すべての人々と友達になることを夢見る24歳。

まさかの映司+弦太朗……!おまけに髪型が微妙にアンク!

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人類50億人と友達になると言い出し、世界の総人口は71億人だと指摘されたら、友達が21億人増えた、と言っちゃうような主人公です。

妹であるみのりは伯父夫婦と共に、北海道の牧場で生活しています。五代は一ヶ所に居着くことなく、あちこちで旅費なんかを稼ぎつつ漂泊の旅をしている模様。

帰ってきた北海道で馬の出産を手伝い、風に誘われるまま東京へ出てくる……というスタート。

もちろん、一条さんとのファーストコンタクトもテレビとはまったく違うものに。

五代は偶然ぶつかったひったくり犯を逃がし、その後を追おうとした一条を押し留めます。

警察署に連れてこられた五代は、取り調べの警官に

「ひったくりの被害者には自分が弁償するから、金を貸してほしい」と頼む。

五代雄介がどうこう以前に、それでいいのか主人公。

1・2話の話運びだと、一条さんの方が主人公らしく動き回っているので、雄介は「もう1人の主役」的な立ち位置になる可能性がなきにしもあらず。

全体的な印象としては、MOVIE大戦CORE版の火野映司とかに近い……かも?

 

とりあえず今回ではっきりしたのは、

「この漫画をテレビ本編と比べてあれこれ言うのはやめよう」

ということ。当たり前のことではあるんですが、雄介の登場でしっかり踏ん切りがついたというか。

今作が世間でどれくらいの知名度とか評価を得ているのかはあんまり知らないのですが、このまったく新しい五代雄介は1話の一条さん以上に味付けの違うキャラクター。テレビ版とはまったくの別物として考えた方がいいでしょう。

 

クウガ制作に関わった高寺・白倉Pが『仮面ライダーBLACK』や『RX』に対してかなり疑問を持っていた、という話は、割と知られています(語ろう!クウガ・アギト・龍騎とかで記述)。

新しいヒーローには、新しい思想性が必要だ、ということかなー、と思うのですが、確かに初代ライダーと比べた時に『BLACK』は思想の点で革新的とは言い切れない。

そういう人たちが『クウガ』や『アギト』を作ったわけですが、この漫画版『クウガ』でやろうとしているのは、

15年前のテレビ版『クウガ』を言わば初代ライダーと置いて、それに対する新たな思想性を持ち込んだ『クウガ』を作ろうとしている

ということなのかな、と。

すなわち、クウガとディケイド版クウガは初代とBLACKのような関係に過ぎず、今度こそ新しいクウガを描くのだ、というか。

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吾ながらずいぶんと好意的な見方をしたものだなーと思いますが、私はどうしようもなく『クウガ』信者なので許してください。あと、

漫画版そのものが単体の漫画としてちゃんと面白いかどうか、というのはまだまだこれからの話。

ぜひとも新しく面白い仮面ライダーの姿を見せてほしいものです。

 

あと五代雄介と言えば、今年の2月ごろ、初対面の自称特撮オタクの方から、開口一番

「小野寺ユウスケって、どう思います?」

というジャブが繰り出されて「こいつなかなかやる……!」と戦慄したものですが。

どういう返しをするかで平成ライダーに対しての知識とかスタンスとか色々推し測ることができそうな、なかなかにスリルある質問です。

今度彼に会った時は「ヒーローズ版雄介、どう思います?」と言ってあげるつもり。

読者の皆さんも自称クウガ好きに出会った時にはぜひ。